フローリング
大きく分けてフローリングには”単層フローリング”と
”複合フローリグ”があります。
お家の床材はフローリングが大半を占めており、
毎日足を着ける場所になりますから
是非とも気に入った材料を選びたいものです。
後悔しないためには各々の特徴、
メリット・デメリットを知ることが大事です。
単層フローリング?
単層フローリングとは”無垢の木”を丸々使用したフローリングです。
現代では木目調などにプリントされた”特殊シートフローリング”や天然木を薄くスライスして合板に張り付けた”突き板フローリング”が根強い人気を誇っていますが、比較して 強度・耐久性・性能の全てにおいて”無垢フローリング”は遙かに優れています。
メリット
- 無垢材ならではの木の質感
- 経年劣化を味わえる
- 調湿効果が望める
”複合フローリング”では決して味わうことの出来ない、無垢材ならではの質感が最大のメリットです。温かみのある木特有の質感を毎日感じ取ることができ、細かな傷も”味”となります。何よりも高級感に溢れ心地よさが別格です。強度と耐久性において10年後の”単層フローリング”と”複合フローリング”では雲泥の差があります。
デメリット
- コストが高い
- 変形する
- 汚れや傷がつきやすい
無垢の木100%であることから価格が最も高いフローリング材となります。また、季節の変わり目などでは膨張・収縮が起こりフローリング同士に隙間ができることが多々あります。最大のデメリットは汚れと傷がつきやすい点です。複合フローリングとは違い表面加工がされていないことから汚れやすくシミができやすい。傷もつきやすいこと。
(表面を削るだけで新品同様になります)
複合フローリング
合板の上に特殊シートや薄くスライスした木を張り合わせて作られたフローリングを指します。日本では一般的に最も普及している床材です。
表面に張る材料によって3種類に分けられます。
特殊シートフローリング
木目等がプリントされた”化粧板”や”塩ビシート”などを合板に張り付けたフローリングです。
〇〇調・○○柄などと表記されている商品ですね。フローリングの中では安価で集合住宅によく使用されています。
複合フローリングの中でも馴染み深い商品です。
安価だからといって決して悪い商品ではなく、例えば木目調の化粧板は触れなければわからないほど木の質感がうまく表現されています。「年数を重ね味わいのある無垢の木を楽しみたい」などのフローリングにこだわりが無ければ問題なしです。
WoodTec
○メリット
- コストが安い
- 種類が豊富
- 日焼けしにくい
- 均一な仕上がり
玄関等を除き、お家の床全てに張るものですから”コストが安い”というのは非常に重要。種類が豊富なのもプリントならではの強みです。無垢材などと違って柄や品質が均一な仕上がり。無垢材特有の割れや反りも生じません。
また日焼けもしにくく、ワックスも必要ありません。質感にこだわりが無い方にはメリットだらけかもれない。
○デメリット
- こだわりがある人には向かない
- 柄や色によって安っぽく感じられる
- 傷には交換で対処
- 経年劣化はする
まず、無垢材特有の質感を求めている方は真っ先に除外しましょう。コスト面では確かに魅力的ですが後悔の元です。それに柄や色によってはどうしても安っぽさが目立つ商品もあります。そして無垢の木と違い経年劣化により”味わい”はありません。単純に劣化します。こだわりがある人には厳しいですね。
大きさや深さにもよりますがシートですから傷を直すのも難しいです。
突き板フローリング
合板の上に0.3mm〜0.6mm程度の”天然木”を張り付けたフローリングです。この手法はフローリングだけではなく、家具など様々な場所にも使われています。
無垢材のフローリングを選ぶ際にどうしても価格に目が行きがちですが、”突き板フローリング”では薄くスライスした木材を貼り付けていますので比較してコスト面が大幅に抑えられています。
コスト面と質感等が共に両立しているために最近ではこの”突き板フローリング”を使う施主様が多いように思います。
WoodTec
○メリット
- 天然木の質感がある
- 変形・変質しにくい
- コストパフォーマンスが良い
無垢材には決して敵いませんが薄いといえど天然木が表面に張られていますから木の質感を感じ取れます。また無垢材の場合、湿度などによって伸び縮みし、季節によってはフローリングに隙間が開くこともチラホラ。突き板の場合は表面以外は”合板”ですから隙間が目立つこともありません。
最大のメリットは天然木の質感と共にコスト面で両立できていることです。
○デメリット
- 厚みにより安っぽく見える
- 傷に弱い
- 経年劣化する
厚みによっては安っぽく見えてしまうかもしれません。白系のフローリングよりは黒系のフローリングにする方が良いでしょう。
問題は傷には弱い点です。天然木の厚みがコンマ単位のために深く傷がついてしまうと下地の合板が見えてしまうかもしれません。
天然木とはいえ薄いモノですから経年劣化による”味わい”はあまり期待できません。
挽き板フローリング
合板の上に1mm〜2mmに薄くスライスした”天然木”を張り付けたフローリングです。構造としては突き板フローリングと似ていますが、質感は桁違いで無垢フローリングに近いです。パッと見では無垢フローリングとの違いはわかりません。天然木の風味と合板による変形のしにくさから最も理想的でおすすめしたいフローリングです。
○メリット
- 天然木の風味をより感じれる
- 膨張・収縮が少ない
- 経年劣化を楽しめる
合板の上に天然木を貼り付けているために季節による膨張や収縮が少なく比較的フローリング同士の隙間が開きづらい傾向にあります。
最大のメリットはコストを抑えながら無垢材同様の質感、経年劣化による”味わい”を感じることができる点ですね。
○デメリット
- 突き板と比べるとコストがかかる
- メンテナンスが必要
- 水・汚れには弱い
突き板と比べてしまうとコストはかかります。水や汚れにも弱いので水をこぼしてしまったら早めに拭き取らなければなりませんし、クレヨンなどで絵を描いてしまえば大変なことになります。
日焼けにも弱いので何十年も過ごしているうちに窓際だけ変色してしまう恐れはあります。
Point
”フローリング”だけでもたくさんの種類が
あることがお分かりいただけたと思います。
冒頭でもお話しましたが、お家の中で広い面積は壁・天井・床です。
その中でも毎日必ず触れるのは”床”ですよね。
性能・メンテナンス性・こだわり、今後を見据えながらいきましょう。