掘りごたつはロマン
日本人にとって掘り炬燵は居心地が良いと感じる空間ですね。
旅館などで目にすることが多く、新築に導入を検討する方も少なくないでしょう。
しかし、これは少々ロマンな代物です。
しっかりと費用対効果、デメリットを理解して設置することをおすすめします。
結論
掘り炬燵は時代の移り変わりから廃止されていく産物です。
雰囲気を楽しみたいのであればOK。現代の住宅は暖かく不要。活用する意味がありません。
掃除が大変!カビの温床!使い勝手が悪い!
掘り炬燵と共に過ごしてきて必要不可欠な方であれば良いですが、掘り炬燵を維持する!という強い意志がなければいずれ使用をやめることになります。
高気密・高断熱住宅では不要
現代の住宅は高性能な断熱材でしっかりと周りを覆い、且つ、できる限り隙間無く施工します。住宅会社の競争率も相まって、質が高い住宅が一般的になりました。
一昔前の住宅では断熱材を深く考えず、また隙間風がバンバン入っていました。いくら暖房を行っても簡単に外へ温めた空気が流出していたのです。
このように一昔前の住宅では、掘り炬燵は構造上、熱を逃さず有意義な使い方ができたでしょう。
さて、ではメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
- 雰囲気が良い
- 暖まるのが早い
- 疲れにくい
デメリット
- 足腰に響く
- 掃除が大変
- 空気が循環しない
- 使い勝手が悪い
メリット解説
従来の堀こたつは和室に設置されることが多いモノでした。最近ではモダンなフローリングの床にも設置されることが多く、デザイン性に富んだ既製品の商品も多く存在します。
この雰囲気を好んで導入する方が多いですね。
”こたつ”は電気ヒーターのように”放射熱”で温めるために即効性がありますので真冬、部屋が温まっていない状態からの利便性は抜群です。また直に床に座るスタイルではなく、椅子に座るかのように足をたたむ必要がありませんので通常のこたつよりは疲れにくいことが特徴です。
デメリット解説
堀こたつのデメリットは重要なことが多々あります。
まず掃除が大変ということです。通常の床よりも低い位置に底面があるために最もゴミが溜まりやすい場所です。新築購入時ではおそらく30代前後ですから、そこまで掃除が億劫ではないでしょう。しかし、数十年後を想像してみてください。60、70歳になってから頻繁に座卓を外して、腰をかがめ、掃除をするでしょうか?掃除をしなければゴミは溜まっていく一方ですから、”必ずしなければならない”という鎖に繋がれてしまいますね。
そう、掃除が億劫になってしまったら、いずれ使わなくなるのです。
次に”空気の循環”です。上記したように低い位置に底面があり、囲まれている空間は空気の循環がうまくできません。換気をよく考えた住宅でなければカビに悩む可能性も十分にあります。
※カビの条件
温度20℃前後、湿度60%
日当たりの悪いところ、風通しの悪いところ。
また、カビの栄養はホコリ・汚れなどの有機質です。
ここはカビを養殖するのに最も最適な空間です。
掘り炬燵は高い!
金額 : 20万〜
一般的なのは各メーカーからの既製品を設置する方法です。座卓、断熱材、電源ユニット等が一式揃っていますので施工性が良く。一定した品質を保ちながら保証も付いてきますので安心してお使いいただけます。
問題はその金額。数万円で済むのであれば諦めがつきますが数十万もの出費です。掘り炬燵にこだわりがないのであればそもそも候補から外れる金額ですね。
20万〜30万もあれば、例えば他の建材等をさらに品質の良いものに変えたり、新居の準備費にした方が良いかもしれませんね。
まとめ
- 雰囲気を大事にする人
- 掃除の縛りを理解する人
- 空気循環考えた建物を購入する人
- お金がある人
この4つをクリアすることができるのであれば設置することに意味があります。
逆にこの4つのうち、どれか一つでもクリアできないのであれば後々のことも考えて設置することはリスクと捉える方が正しいかもしれません