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省エネ効果の高いサッシで冷暖房費削減!最も効果的?初めが肝心

    皆さんは毎日の生活の中で”省エネ”を意識していますか?例えば節電ですね。省エネを意識することで光熱費を抑え、日々のゆとりを保ちながら地球環境にも貢献できる素晴らしい取り組みです。
    実は、光熱費を抑えるには根本から見直していかなければならないことをご存知でしょうか?ここでは省エネの考えを元に建物の熱の逃げ方、主にサッシを解説していきます。

    LIXIL

    結論

    サッシを高性能化することが最も冷暖房費を激減させる近道です。
    なぜなら、家の熱の出入りは、一番に窓を介して行われるから。

    では解説していきましょう。

    まずは熱の伝わり方

    熱は物体を通して必ず出入りします。最高級の断熱材を使用して気密をゼロにしようともです。
    基本的に熱は温度の高い方から低い方へ伝わりますので、夏に部屋を冷やしても外の暖かい熱は物体を通して室内に伝わります。反対に冬は部屋を暖めても室内の暖かい熱は物体を通じて外の冷えた空気に熱を奪われます。これを”熱伝導”といいます。

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    では熱はどこが伝わりやすく、どこが伝わりにくいのかを見ていきましょう。
    各100%中の◯%で表記します。

    屋根

    建物の中で真っ先に太陽光が当たる部分ですから、非常に熱を帯びています。夏の屋根温度は50度〜80度と、かなり高温。手では決して触れられませんし、特殊な靴を履かなければ溶けてしまいます。このようなことから屋根の断熱材は壁の2倍〜3倍の量を必要。
    日射遮蔽設計がきちんとされた建物であれば熱の流出入は4%〜と大きくありません

    外壁

    外壁は建物の中で最も面積の広い部分です。外壁にしても夏の外壁表面温度は40度〜60度と屋根に次ぐ高温な部分。壁内には十分な断熱材を施行することが求められます。
    外壁の種類、色も多岐にわたりますが全体で10%〜と大きくはありません。
    降雪量の少ない地域では”遮熱塗装”を、降雪量の多い地域では”断熱塗装”の施工を視野に入れても良いかもしれません。

    意外と見落としがちなところは床です。ここも熱の移動が行われます。床下に断熱を施工する”床断熱”、基礎に断熱材を施工する”基礎断熱”など地面から伝わる熱を遮断するように家づくりを行うことが大切。考え方としては家の外周全ての面を断熱材で覆い、熱気・冷気を入れないように。ちなみに床は4%〜です。

    換気

    数十年前までの建物では換気を行うと部屋が寒くなることが多かったはず。それもそのはず換気を行うということは室内の悪い空気を出して室外の良い空気を入れ替えて交換することですから熱も共に交換されます。
    また、2003年より建築基準法では機械式で常時稼働する”24時間換気システム”を設置することが義務付けられました。健康上の理由から換気は義務になったのです。しかし、”熱交換素子”を搭載した換気システムであれば問題ありません。熱交換素子によって排気の熱を給気された空気に熱を移し替える”熱交換”が行われますので熱の出入りは6%〜と決して高くありません。

    24時間換気はどれが良い?施工会社の換気の考えを確認しよう。

    24時間換気とは 2003年建築基準法の改正により、機械式で常時換気する”24時 ...

    さて最後に窓の熱の流入出率を見ていきましょう。再度話しますが
    最も熱が”入りやすい”、”出やすい”箇所は
    開口部=窓です

    夏の熱流入は70%!冬の熱流出は50%!

    夏、燦々と照らす太陽などからの熱流入は脅威の70%!屋根や外壁と比べ物にならないのです。冷房の冷気はすぐに暖まり、その暖まった空気をまた冷やすイタチごっこの始まり。冬も同じ窓から全体の50%もの熱が出ていきます。せっかく冷やし・暖めた空気が簡単に外に出ていって仕舞えばエネルギーの無駄遣い、そして電気代も勿体無いですよね。透明度の高いガラス製品であることから仕方のないことといえばその通りですが、対策はあります。

    サッシの断熱方法を理解しましょう

    高性能サッシ”エルスターX”で見ていきます。

    1.ガラスの枚数
    断熱性能を高めるためには複層ガラスを使用し、ガラスとガラスの間には断熱効果のある”アルゴンガス”、”クリプトンガス”を封入しています。
    2.Low-Eガラス
    Low-Eガラスとはガラス面に薄く金属膜を張り遮熱、断熱効果を持たせたモノです。
    3.樹脂枠
    以前までの窓枠は”アルミ製”のものが多く使われてきましたが、熱伝導率が比較して高く、簡単に熱を通してしまうために近年では”樹脂枠”が使用されています。

    サッシの確認事項

    • ガラスの枚数を確認(1枚ガラス→ペアガラス→トリプルガラス)
    • ガラス間のガスを確認(空気→アルゴンガス→クリプトンガス)
    • 枠組みは最低でも樹脂枠(アルミ枠→樹脂枠→木製枠)
    • 場所により暮らし方次第でサッシ不要であれば付けなくてもOK

    サッシの取り付け位置も重要です。日当たりの良い位置、利便性、ガラスの種類からカーテンの有無も考える必要があります。

    まとめ

    1.最終的には意匠よりも暮らしやすさ
    2.サッシは可能な限り高性能なモノを設置する
    3.初期費は無視!後々高額で交換するのは厳しい!

    古くはガラス1枚。断熱効果のあるガス無し。アルミ枠を使用。という現代では見てもいられないほど断熱後進国の日本でした。それはそれは夏は暑く冬は寒い家になるはずです。近年では省エネ基準なども相まって建築業界全体で”質の良い家”を目指しています。
    私個人としてはサッシの選択は家の重要ランキング1位にしても良いかもしれません。
    なぜならサッシの取り替えは非常にハードルが高く、まず取り替えになりませんから。